今という時代を生きる 〜イノベーション思考とパラダイムシフト〜
どうも union chop ですm(_ _)m
少し真面目な話しをするときは、この名前でいかせてください。
さて、今までとは、ちと雰囲気変わりまして、お届けしたいと思います。
ワタクシ前職業柄といいますか、立場上といいますか、いろいろとセミナー等へ出席する機会がありました。その経験をもって勉強会等もしていたのですが、今回はその当時、作成した資料(パワーポイント)を掘り起こして伝えていこうと思います。
少し古い資料になりますが、そこはご自愛ください。
テーマは
「イノベーション思考とパラダイムシフト」
ちょっと前に小池都知事がパラダイムシフトと発言して話題となりましたよね。どういう意味でしょうか?資料と共に説明していきたいと思います。以降は資料に目を通しつつご覧ください。
まず、イノベーションとは「新しい価値を生み出す」こと。漢字で表すと「創新」かっちょいい(✪̼o✪̼)
次にパラダイムとは?一番しっくりくる表現が「思考のたが」です。たが、という響きがしっくりこないかもしれないですが、風呂桶などに使われる縄のようなもの、アレをたが、と言います。個人の思考も風呂桶のように、考え方一つひとつが、たが、によって縛られていることを表しています。
ここでパラダイムチェンジした実例をひとつ。
その昔、文明も文化も発展途上だった頃、世間の人々は、「地球は平らである」ということを当たり前の認識として疑う人なんて皆無でした。おそらく自分達の足で歩く大地が平らであるのに、地球が丸いとは考えも及ばなかったでしょう。1500年代に入ってマゼラン一行が世界一周旅行によって「地球が丸い」ことが証明されてから、徐々に浸透していったと言われています。この
地球が平ら→地球が丸い
になった瞬間。人々は思考のたがが外れて、パラダイムチェンジが起きた、ということです。
ここから、世界での日本の立ち位置について少し見ていきましょう。アメリカに次いで2位の位置をキープしていた日本の名目GDPですが、2010年度中国に次いで3位となりました。これを受けて主に2つの考え方ができます。
「中国に抜かれて3位か」
「人口10倍の中国がやっと日本の1/10の力をつけた」
では、もう少し詳しく見てみましょう。
表は国民一人当たりGDPを順位化したものです。16位に日本が見えますね。驚かれた方も多いかもしれません。日本の一人当たりGDPは停滞を続けており、「日本の生産性はトップレベルである」という思考のたが、がもしあったとしたならば改めたほうが良さそうですね。
これは人口ピラミッドでも説明できます。いわゆる団塊の世代が定年を迎え、加えて少子高齢化が進む日本では今までと同じようなやり方では停滞を招く一方です。今大切なのは、内需の掘り起こしや外需マーケットの拡大による経済活性化だと言えます。ではここからは日本の産業の特徴を見ていきましょう。
日本を代表する企業SONYは、その技術力をもって世界に先駆けて商品を開発、販売しています。日本には、「モノづくり」という分野では常に世界トップに君臨しています。
表は世界の携帯電話売り上げランキングです。この資料は古いですが、今もなおトップ10に日本企業の名前はありません。この当時で世界シェアのおよそ4%が日本メーカーのシェアとなります。これが現実です。
日本はモノづくりは素晴らしいのですが、日本国内の競争に疲弊してか、世界では全く話にならない。そんな分野が多いのも特徴です。また、日本は「今まであったものをより良く」する技術が優れているのですが、今世界では「今までに無い新しいもの」を作ることで成功を収めていることも多いです。どういうことか?次から説明していきます。
2010年のヒット商品を見てみましょう。この年、世界ではiPadが発売され大ヒットとなりました。ちなみに日本では、ハイボールが世を騒がせました。あなたは好きですか?
さて、ここに紹介した世界的ヒットのiPad。何が凄いかわかりますか?
そうですね。パラダイムシフトが起きた訳です。従来のパソコンは、ディスプレイとキーボードのセットが当たり前でした。そこからキーボードが無くなり、タッチパネルとなったのです。世界中で思考のたがが外れて、新しい価値観を産んだのが大ヒットに繋がった訳ですね。
ちなみに日本は、流行ったハイボールのラベルが変わるというチェンジがあった訳ですねー。
パッと見でよく分からないですがε-(´∀`; )
もう日本ダメじゃん!って思ったら次へ。
日本はみんなお堅いからパラダイムシフトできないのか?そんなことはありません。実はパラダイムチェンジが起きたことで、今の日本がある訳ですね。
上資料を参照してください。資源が無く、耕作面積が少なくて、人口密度が多い。それを解決するために引き起こされたのが「戦争」です。やがて敗戦を迎えた訳ですが、ここで起こったのがパラダイムチェンジです。
「資源が無ければ加工して輸出すればいい」
「小さな島国だけど良港に恵まれた土地だ」
「人口密度が高いのは良い人材が多いということ」
こういった思考の置き換えが起きたことで、日本はその後に大復興を成し遂げて、世界のトップレベルに飛躍するに至ります。
復興を支えた偉大な創業者たちの存在も忘れてはいけません。豊田佐吉、本田宗一郎、松下幸之助など、この後に訪れる大量生産・大量販売の消費社会がくることを予見していたそうです。この時代感と決断力がイノベーション思考であり、これがあったからこそ、今や大企業となって、イマ私たちのメシに繋がっている訳ですね。感謝しかありません。
時代感ということでは、プリンスホテル創業者の堤さんの話しが深く心に残っているので紹介します。まるで、連想ゲームのようですが、堤さんは空爆を受けながら以下のように発想したそうです。①日本は敗戦する②尊王攘夷は廃止される③皇族の土地は無くなる④その土地を買い占めよう→プリンスホテルを作ろう!
偉大なる創業者たちは類い稀なる、時代感と決断力で大成功を成し遂げました。時代が変わった今、求められることは何でしょうか?
今回はパラダイムシフトとイノベーション思考についてお話ししてきました。
※ここから追記
では、パラダイムシフトをいかに今いる組織や企業に反映するか?実技編をお送りします。グループでのミーティングや研修でのディベートに役立てば幸いです⁽⁽ଘ( ˊᵕˋ )ଓ⁾⁾
まずはパラダイムについておさらいします。
上の資料に目を通してください。活字が続くのと字が小さくて見にくいかも、ですが大事な部分です_φ( ̄ー ̄ )
おそらくこれを読んでいる大多数の方は、何かしらの組織に属していると思います。そこには個人でなく組織のパラダイムが存在するのです。
組織内の脅威として
・革新が起こせない
・変化対応ができない
・学者能力の低下
・自己満足/閉鎖的組織
などの問題があります。このような問題をパラダイムシフトしていく必要があるのです。
大手デパートでの事例をひとつ。
伊勢丹では「売り場」のことを「買い場」と呼称を変えました。これにより、ただモノを売るのではなく、買い手目線で仕事ができるようになったことでサービスもより充実して、お客様もより安心して買い物できるようになったと言います。ちょっとした発想の転換でも、パラダイムシフトが可能な訳です。
また人は経験することで認識を深めていきます。特に味覚・視覚・聴覚・嗅覚・触覚での感覚は一度認識してしまうとなかなか変えることができません。食べ物の好き嫌いなどがありますが、かく言うワタシもトラウマになっているトマトは未だに食べれませんね(/□≦、)
しかし創造性を磨くには、決定された認識を様々に変えてみることが重要になります。
では具体的にどのような思考実験ができるのか?3つのテクニックを使って練習してみましょう。
「選択肢の追加」
ここでのテーマは、ホテルのリピート率向上。
リピート率の向上に必要だと思われる切り口を多数挙げてみましょう。
例では、値段。食事。接客。外観。を挙げました。切り口が決まれば次はその切り口の項目に関連するものについて、再び多数挙げていきます。こうして皆でワイガヤしながら、最終的にどこをどうやってホテルのリピート率向上に繋げていくかを議論していきます。発表のときはチームそれぞれの味が出てるハズですよ。
「壊す」
ここでのテーマは、今までにない映画館のアイデアです。まずテーマについて常識を並べます。例では、お金がかかる。時間がかかる。静かに見る。チケットを購入する。を挙げました。これに対して反対の非常識を列挙してみます。この非常識からヒントを得て着想していくわけです。グループ討議も盛り上がりますよ(。ゝ∀・)ゞ
「誇張」
ここでのテーマは喫茶店のリニューアルアイデア。こちらも常識を並べます。次にその常識を大袈裟にしてみましょう。この大袈裟からヒントを得て着想していきます。これは他2つに対してちょっと難易度高いかも(。-人-。)
いかがだったでしょうか?
今ある常識を常識と捉えずに、たまには斜めに眺めて見るのも良いかもしれませんね。
そこから思わぬ着想が生まれるかも(/-\)
ではでは長文に関わらず、ご静聴ありがとうございました( ´ ▽ ` )ノ